『アジュンマのための,アジュンマによる“おばさんドラマ”』
原題は「私の生涯最後のスキャンダル」で,“虫の知らせ”とでもいいますか,正に本作が遺作となった,チェ・ジンシルssi主演のシンデレラストーリーです。
故チェ・ジンシルssiは,本作でMBC演技大賞の功労賞を受賞しました。
この分野の作品としては「私の名前名キムサムスン」や「がんばれクムスン」に匹敵する良作だと思います。
本作で共演したチョン・ジュノssiとの第2弾も計画されていましたが,果たせぬ夢となってしまいました。
スターが,普通の女の子に恋をして,自分の立場さえ捨てて愛を選ぶなんていうストーリーは,コテコテの韓流王道物語ですが,世の中の女性陣は,いつの世になっても“白馬の王子様が…”なんて乙女チックな夢を持っておられますので,定番だと分かっていても気持ちが高鳴り,高視聴率につながるのだと思います。
ただこのドラマでは,普通の女の子が云々となるところを,39歳の子連れアジュンマがどうこうなっちゃうという発想からスタートしたから大変です。
この設定を演じきることができる女優さんは,ある程度の年齢で,しかもスターから気に入られるだけの魅力を持っている人ということになりますから,限られてきますよね。ストーリーが「星に願いを」を髣髴させるということで,ここはチェ・ジンシルssiしかなかったのでしょう。納得のキャスティングです。
そして彼女をサポートした,ソン・ジェビン=ドンチョル役のチョン・ジュノssiが,最初から最後まで,初恋の女性ソニ一本で,笑いあり,涙あり,感動ありの,すばらしいキャラを演じています。
本作は,20代男女のロマンチックメローを見て,それを自分に置き換えて満足してきた主婦たちのために作られた作品で,若さという武器の前に屈してしまった中年女性に,「あなたも若さを越える魅力を充分に持っていますよ。」という癒しと希望をプレゼントしてくれる作品だと思います。